女性がさらに活躍できるまちづくりの手段として、「デジタル・トランスフォーメーションの推進」をキーワードとして掲げた栃木県小山市。

それを推進するために、小山市をフィールドにした挑戦の可能性について語り合う場を全3回開催し、小山市と連携した持続可能な開発目標(SDGs)の推進に関心のある企業や個人の方々を募集しています。第1回目は、小山市役所で課長職を担う女性4人から小山市としてSDGsの推進における小山市で必要な挑戦についてお話を伺いました。

記事がこちら「小山市・市民・民間企業で連携してSDGsに取り組む第一歩

2021年2月22日に行われた「小山市をフィールドに持続可能な開発目標(SDGs)の推進を考える」イベント第2回目では、小山市にお住まいで自ら様々な挑戦をされている4人の女性たちをゲストに招きました。

市民団体「桜小町MAO」代表の荒川留美さん、株式会社エス・ティライン代表取締役の佐藤晴美さん、見目幸重さん、田中鈴枝さんをお迎えし、SDGsの推進に関わる挑戦について話を展開していきます。

荒川さん率いる「桜小町MAO」は小山市に住んでいる子育て中の女性5人組で、地域の老若男女を巻き込んだコミュニティづくりを行っています。マルシェや子ども向けの寺子屋、交流会、子ども劇団の立ち上げなど、イベント企画を多岐にわたって行っています。子どもの力で地域を元気にしながら、子どもを地域全体で育てるような環境づくりをしたいという想いをお持ちです。「いろいろな人と関わっているうちに、世代によって抱えている課題やライフスタイルの違いが分かってきます。世代による多様性の勉強にもなるし、子どもたちの成長にも良い影響を与えています」と、さまざまな世代を結びつけることで生まれる価値について語ってくださいました。

そして株式会社エス・ティラインは、地元企業を中心に人材育成を担っている会社です。代表の佐藤さんは「女性の雇用など、健全な経営に対する危機感はどの会社も持っている。ただ、やり方が分からず、ロールモデルもあまり身近にいない。まずは、ひとりでも女性リーダーを育てませんか、という提案から始めています」と仰います。

また話題は、「お母さんだから」「女性だから」という思い込みが女性を縛り、活躍の足かせとなっているのではというものにも及びました。エス・ティライン社のアシスタントである田中さんは「時短で働きたい、子どもがいても働きたいという想いはわがままなことで、相手を困らせると思っていた。でも、それは対話のきっかけで解決の一歩になる」と力強く言います。同じくアシスタントとして働く見目さんは「自分も仕事がしたいという、自分の気持ちに正直になることで体も心も楽になった」とコメントしてくださいました。

ここで「子育て中の女性たちが“働きたい”と思うことは、本当にわがままなのか」という問いに展開していきました。荒川さんはこうコメントします。「そういった“わがまま”がポジティブに言い合える場が必要。一人で思っていると自分のわがままなのかな、って思いがちだけれど、たくさんの人が思っているならそれは社会の課題です」。

日々自分が困っていること、違和感を覚えていることについて声をあげることは、後に続く人たちにとっての幸せな環境づくりにつながる可能性もあるのではないでしょうか。生活の中で「もっとこうなったら良いのに……」と感じること、わがままを共有する場をつくることが、小山市をもっと女性たちが活躍する環境づくりへの第一歩かもしれません。

持続可能な社会づくりは、まずは行政・市民・企業が課題を認識し、自分ごと化して行動していくことから始まります。今回のイベントはそのきっかけとなる時間になりました。

第3回は、ここまでの回を踏まえて行動を起こしていくためのワークと交流の場を予定しています。お楽しみに!

▼3/8(月)19:30~21:30開催
小山市をフィールドに持続可能な開発目標(SDGs)の推進を考えるーvol.3ワーク/交流会編―

ゲスト情報

桜小町MAO

株式会社エス・ティライン
所在地:栃木県小山市神鳥谷2-30-2
電話:0285-39-8890

イベント企画・運営・記事制作

小山市株式会社kaettara