女性がさらに活躍できるまちづくりの手段として、「デジタル・トランスフォーメーションの推進」をキーワードとして掲げた栃木県小山市。
それを推進するために、小山市をフィールドにした挑戦の可能性について語り合う場を全3回開催し、小山市と連携した持続可能な開発目標(SDGs)の推進に関心のある企業や個人の方々を募集しています。
第1回目は2021年1月26日に開催。小山市役所の課長職を担う4人の女性たちとともに、小山市で必要な挑戦についてディスカッションを行いました。2時間イベントのなかで話されたことの一部をご紹介いたします。
まずはそれぞれの課でSDGsに関して担われていることについて伺いました。古川都課長が所属されている総合政策部総合政策課では、SDGsの概念を市職員に浸透させるため、推進本部を立ち上げています。計画書を作成する際には必ずSDGsの17の目標のロゴマークを明記するようにし、職員の意識向上にも注力。総務部男女共同参画課の黒川澄子課長は、女性だけでなく、あらゆる人が自分の望む生き方、働き方ができるような政策の推進、意見交換などを行っているとのことです。保健福祉部地域包括ケア推進課の福原円課長は、「すべての人に健康と福祉を」を目標に、高齢者の健康づくりや介護予防、生きがいづくりを推進。少ない人数でどれだけのことを行えるか、課題を感じているとコメントいただきました。また、宮田晃代課長が所属される市民生活部国保年金課では、市民の生活の基盤になる保険関係の政策を推進されています。
行政側の課題として、福原課長は「地域によって生活スタイルが違うので、ビッグデータを活用しもっと細やかに政策を行っていきたい」と話します。同じ小山市内でもエリアによって必要な施策が違います。それに対応するためのマンパワー不足は、自治体の大きな課題でもあるようです。女性の活躍を推進している黒川課長は、「社会で活躍したい女性を採用したいという企業さんと、政策を進めたい。サテライトオフィスなどを作って、企業さんに支援をしていただきながら、技術を習得し、働く方法が取れたら」と希望を語ってくれました。
「課題もやりたいこともたくさんあるけれど、行政は事務職なので、専門的なスキルがない。そういう面で市民の方や企業さんにお手伝いいただければ」と、宮田課長。古川課長も、「小山市は、各企業さんとさまざまな分野で連携をしていこうという協定を結んでいます。SDGsに関しても具体的な業務につなげるため、まずは意見を出し合う場を作っていきたい」と積極的に交流の場をつくる意向を聞かせてくださいました。
今回のイベントには、小山市民の方をはじめ地元企業や、大企業の方。また、小山市役所内を含む50名近くの方にご参加いただきました。小山市でのSDGsへの取り組みや課題を発信する時間となり、自治体と企業の連携を継続的に実装していく足がかりになる機会となったと感じています。
第2回、第3回とイベントは続いていきます。引き続き、興味を持たれた方や新たに参加してみたいと思った方は、次のイベントもチェックしてみてください。